楽しく充実した夏休みも終わり、学校に元気な子どもたちの笑顔が戻ってきました。事故や大きな怪我の報告もなく、みなさんが元気に夏休みを過ごしてくれたことを嬉しく思います。
始業式の時にこんな話をしました。
はきものをそろえると心もそろう
心がそろうとはきものもそろう
ぬぐときにそろえておくと
はくときに 心がみだれない
誰かがみだしておいたら
だまって揃えておいてあげよう
そうすれば きっと 世界中の人の心も そろうでしょう
これは永平寺の道元の教えをもとに長野県の円福寺の住職、藤本幸邦さんが作られた詩です。幸邦さんは戦争で家族を亡くした子どもたちを引き取り、養護施設「愛育園」を作って子どもたちを育てた方です。その愛育園で大切にされている教えの一つに「はきものをそろえる」という教えがあったそうです。
ある中学の陸上部の話です。そのクラブは、毎年記録が伸びない弱小チームだったそうですが、監督がクラブを強くするためにやったことは、走りこんだわけでもなく、ウエイトトレーニングをやったわけでもなく、この「はきものをそろえる」ことを徹底して教えられたそうです。すると、どんどん記録が伸びて、弱小チームだったクラブが日本一にまでなったという話があります。
はきものをそろえたり、机の上を整頓していたり、ふでばこの中の鉛筆をちゃんと削っていたりすると、次への動作が楽に速くなりますね。その小さな時間の積み重ねが、時間に余裕を生んだり、心の余裕を導いたりするのではないかなと、思います。
リスタートできる今だからこそ、今一度心を落ち着かせて2学期を頑張り、たくさんある行事で、自己有用感をいっぱい感じてください。
さあ、2学期がスタートします。クラスのみんなと、学校のみんなと、一緒にいろんなことを体験し、学び、がんばりましょう。