教育委員会だより「熏風」
“熏風”は、全唐詩「夏日聯句」の「人皆苦炎熱 我愛夏日長 薫風自南來 殿閣生微涼」という五言絶句から拝借したものです。禅語によく使われる“薫風南より來たる”とは、炎熱を“薫風”と感じ取る心を顕したものと言えます。つまり、善悪や上手下手、生死等々、世の中に多くある対立する観念に何らこだわりもなく偏りもなく、“薫風”の如く無心の境地で捉えて、生きていくことが出来れば・・・
価値観が多様化する中で、最前線に立って子どもたちの育ちに対峙している先生方であるだけに、その心に吹き込む八風には“熏風”が最もふさわしく、「薫」でなく敢えて「熏」の文字を使った思いを感じ取ってほしい。